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とりえかんざし

お休み中です

きりんパン

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きりんパン。

わたしの祖父母の家から7分くらい歩いたところに小さなパン屋さんがあった。

幼稚園バスから降りると、いつも祖母が迎えに来てくれていた。わたしのおばあちゃんだ。

一度家に帰り、着替えると、ときどきそこのパン屋さんへ歩いて行く。

水曜日と金曜日だったか、
ちょっと忘れたけれど、ある曜日になると、とあるパンが入り口の近くに並ぶことをわたしは知っていた。


きりんパンだ。
正式名称は忘れてしまったけれど、わたしと祖母は一緒にそう呼んでいた。


きりんパン。


柔らかくて中細で少し長めのコッペパン

そのコッペパンの上には、ほんのりと甘いカスタードクリームが広げてある。

そのカスタードクリームの、
黄色とクリーム色の中間くらいの色の上に、
甘そうな茶色のチョコレートクリームが何本も横断している。

それはまさしくキリンの首の模様のようで、子どもの目でもわかるくらいきれいな色で、甘く優しいにおいがした。


クリームがくずれないように、その上にちょうどかぶさるくらいのビニールシートが貼ってあるんだけれど、そのシートをはがすと、
そのシートにカスタードクリームがつくんだった。

そういえば、いつもそのはがし終えたシートについたクリームを祖父が、
スプーンできれいにすくいとって、
うまいと言いながらなめていたっけ。


そのパン屋さんはまだやっているのか。今度、近くに行ったら覗いてみたい。

きりんパンはあるだろうか。