とりえかんざし

いつもなにかにこころをよせて、恋していたい

シシャモ談義

今、4時間目の終わるチャイムが鳴り、手を洗って教室に戻ってきたところ。放送委員の子は今日ひと仕事あるらしくてどこかへ行っちゃった。

列に並ぶ。順番が来たら、アルミのおぼんを持って箸をのせる。今日は小さく小分けされたソースの袋ものせる。このへんは、セルフサービスってやつ。セルフサービスの意味はよくわかんないけどみんな言ってるから使い方、当たってると思う。
給食当番がせっせこ器にご飯やら汁やら盛りつけては台の上にところ狭しと並べる。いつも台から落ちそうでひやひやして見てる。わたしがその中から見映えのよいものをおぼんの上に移すと、待ってましたと言わんばかりにすぐさまその空いたスペースに盛りつけた器を補充する。だから、そんなギュウギュウにしたらこぼれちゃうってば。
「熱いから気を付けてね」。先生にそう言われた汁担当の給食当番の子は、熱そうな顔をしながらおうむ返しのように同じことを、運んでるわたしたちに言う。本当に熱そうだったのでおぼんで受けとる。

おかずの器ものせて、こぼれないようにぶつからないように、すり足気味にそそくさと席に戻る。机の上は水ぶきされていて、牛乳とストローがのっていた。さすがだなあ。

今日はシシャモフライだ。

見た目は衣まみれのただの棒。こんだて表を見に行った同じ班の子が、その衣に包まれた中身の謎を自慢げに解き明かす。さすがだなア。


そして、いつものうわさ話。

「頭から食べると頭がよくなって、
尻尾から食べると脚が速くなるんだってさ」

「○○さん(くん)はどっちから食べる?」

本当かどうかは知らないよ。だけど、面白い。
この選択で足が速くなったり、テストでいい点がとれるかもしれないのだから、うきうきする。
みんなが、どっちを選ぶのか、理由もあれこれあって、それを見聞きするのも刺激的。運動会前なら、みんな仲良く尻尾から食べていた。

知力をとるか速さをとるか。

胴体で真っ二つにして、頭と尻尾両方食べる人もいたけど、みんな、賢いと思うよりもまず先に"欲張りでずるい"と、笑ってからかってた。あぶないあぶない。内緒だけどわたしもそれ、いつかやってみようと思ってたから。


うん。
今日はどっちから食べようか。昼休みはなにしようかな。あ、放送が始まった。