とりえかんざし

いつもなにかにこころをよせて、恋していたい

自分が思い出せる一番古い記憶って何だっけ

雨上がり
水滴のついた紫陽花
自分の顔くらい大きい
紫と水色と緑
歩く道は茶色ででこぼこ
水溜まりは深い
空はあと少ししたら日が沈みそうで
作る影は濃い
何かが視界の端に映る
大きな葉っぱの上に
見たこともないくらい大きな
カタツムリ

心臓が止まりかけた
急いで家に戻り
サンダルを雑に脱ぎ捨て
砂混じりの足で
台所へ走る
あった
洗って水切り台の上にあげていた
いちごのパックの容器
それを手に取り
よしこれで
急いで先の場所へ戻る
いない
こんなときばかり足が速いなんて
さすがでかいだけある
まだこのへんにいるはずだから


***

***

田んぼ道
軽トラックの白
ガタガタの道
荷台のわたし
荷台は土がかかっていて
きれいとはいえない
楽しいからいいや
あたりを見回しても
茶色の一本道と
どこまでも続く田んぼと
さっき通ってきた背の低い山
運転手さんは山だっていうけれど
低すぎて
とても山には見えない
ガタガタガタガタ
お尻が痛い
体育座りはだめだ
正座にする
今日は天気がよくて真っ青
気温はふつう
風が昨日の雨を含んで
ひやっとしてる
そういえば
何しに行くんだっけ
わすれたや
ガタガタガタガタ