とりえかんざし

いつもなにかにこころをよせて、恋していたい

トレイの上には、とん汁、白飯、卵焼き、がのっている

「はいできたてだよお」

食堂のおばちゃんが目の前で焼きながら勧めてくれた、真ん中だけが半熟の卵焼きをひときれ、お茶碗に盛られた蒸気立つご飯のてっぺんにしっとりと配置し、卵焼きの上1センチメートルくらいを十字に切るように箸でくずし、その隙間に醤油をたらっとたらし、卵焼きではなく卵焼きの下にあるご飯を割り箸で、卵焼きごと慎重に持ち上げるようにして、はしたないと思う心を捨て置き、少し、いや、だいぶ大きいくらいの一口を、ふーふーしながら口に運ぶのだ!