とりえかんざし

いつもなにかにこころをよせて、恋していたい

寝ている人は、どこにいるの

「起きて、起きて。眠れなくてこわい」

小さい子が、涙をボロボロこぼしながら、お母さんのところまでやってきて、こう言うのです。

まるでひとりぼっちになったような音で、おいていかないで、というふうな調子で。

「寝ていても、ここにいるじゃありませんか」

たしかにそう。



だけれども、子どもの気持ちも、なんとなく、わかります。


「きっと暑くて眠れないのでしょう、眠るまで、うちわで扇いでいてあげますから、おやすみなさい」